日本人のドリブラーを育てるには、相手に向かっていく力を育てなければいけません。
ドリブルは、自分の力で状況を打開するものですから、自信を持って相手に向かっていくことが出来なければ、ドリブラーになることはできないからです。
指導者としては、自己中心的になるのではなく、自分の力を信じて相手に向かっていくことができる選手を育成していくことが重要になってきます。
日本人の性格
日本人の基本的な性格としては、優しく穏やかであることが多いです。
もちろん、普段はそうでも、サッカーをしている時には、闘争心むき出しの選手もいます。
ドリブラーは、自信過剰なくらいの選手の方が、自分の技術を魅せつけたいと思いますから、向いていると言えます。
しかし、性格だけで決まるものではありません。
それでも、1対1に自信がなさそうにしている選手は、あまりドリブラーとしては向いていないとも言えます。
そういった選手には、他の特徴があるはずですし、色々な選手がかみ合ったチームが強いチームということを忘れてはいけません。
ドリブラーを育成する練習
日本人ドリブラーを育成するのに最も大事なことは、ボールに触れている時間を長くしてあげることが大切になってきます。
ドリブルが上手くなるには、ボールを自在にコントロールできる足元のテクニックが必要になってきます。
そのためには、できるだけ長い時間ボールに触れたり、色々な条件でドリブルすることを徹底していくことで、様々なボールタッチが身についていきます。
ボールタッチの多さがすなわち足下のテクニックへと繋がってくるのです。
①ボールに触る時間を増やす
ドリブラーを育成する上で何よりも重要になってくることは、ボールに触れる時間を増やしていくということです。
日本の場合、選手はチームで練習することが多いものです。
それゆえに、パスや基本の練習、キックなどチームで行うような練習が多くなってきます。
しかし、これだと一人あたりのボールに触る時間は格段に少なくなります。
ドリブルを上達させようと思うのであれば、1人に対しボール一つという具合にボールを触る時間を長くして、様々な条件でドリブルの練習をさせることが重要になってくるのです。
日本人の長所であるチームで何かを行うことに重点を置きすぎるとドリブラーは育ちにくくなってしまいます。
②1対1を沢山行う
ドリブラーを育成するためには、とにかくディフェンスに向かって行き、交わすチャレンジをしなければいけません。
ドリブルは様々なやり方がありますが、真のドリブラーになるために必要なことは、1対1を繰り返し、多くのディフェンダーとの駆け引きをする中で、自分の得意な形を身につけたり、相手の体の向きや重心のかかり具合を見たうえで抜きされるボールタッチの感覚を養っていくことが重要になってくるのです。
③ドリブルだけのゲームをする
1対1だけでは、いつも決まった形になってしまうこともありますし、スペースもありますので、同じフェイントやスピードを活かすだけでも抜くことができてしまいます。
そこで大切になるのが、ゲーム形式でドリブルを活用することです。
ドリブルをメインにしていますので、1人抜かないとパスすることができないといったルールを付けて行います。
こうすることで、ボールを持ったらまずはドリブルを仕掛けて、1人抜くことが出来れば、パスを選択肢とする判断力も磨くことができます。
ディフェンスも最初はドリブルでくることがわかっていますので、一気にプレッシャーを掛けたりしますから、数的不利でドリブルをしたり、次々とくるディフェンスをどうやっていなすのかを身をもって練習することができるのです。
ボールを捌く技術力
ドリブルをする上で重要なのは、ボールを自在に捌く技術となります。
ドリブルをすることは、ボールを自在に扱うことでもあります。
つまり、足元にボールが吸い付いているような状況でランニングすることができれば、簡単にドリブルは出来るのです。
しかし、その感覚を掴むことが何よりも難しいことですから、ボールに多く触れて、ドリブルを自由な形で行うことが、ドリブラーを育てる上では重要になってきます。
ドリブルをする基本的な足技や動き方は教えるものですが、そこから先は自分だけのリズム感やタッチの感覚を養っていくことが、一番取られにくいドリブルを身につけることになるからです。