サッカーを教えることは指導者として楽しいことでもありますが、難しいものでもあります。
それは、少年サッカーになるほど難しいところがあります。
大人になってくると、体も出来上がってきますし、理論的に話をしても、理解できるものとして言いたいことを言いたい言葉で話して伝えることができます。
しかし、少年サッカーでも低学年になると、言いたい言葉では難しすぎて伝わらないこともありますので、言葉も考えなければいけませんし、練習メニューも基礎から徹底しながらも、楽しく学んでもらえるようなものを考える必要が出てきます。
少年サッカーで大事な事
大人とは違って少年サッカーは身体能力の差が大きく出る時期であるとも言えます。
身長が高かったり、足が速かったりすればとても有利に働くことは間違いありませんが、少年サッカーではあまり身体能力に頼ったサッカーをしない方が良いです。
身体能力だけに頼ってしまうとそれよりも能力が高い相手が現れるとそこで頭打ちになってしまうようなことがあります。
ですから吸収力のある少年サッカー、特に低学年のうちには練習メニューの組み立てによって基本的な技術をしっかりと教えてあげることが大切になってきます。
この低学年くらいの小さな時期にしっかりとした基礎技術を教えてあげることで、どんな相手と相対しても負けることのない技術力を身に付けることができるようになるのです。
低学年の練習メニュー
少年サッカーを教えることの難しさは理屈を言いすぎてもわからないということがあります。
低学年になってくるとその傾向は顕著ですので、その辺りをどれだけかみ砕けるのか、その中でもサッカーをしていく中で必要な技術と考え方をどのように教えていくのかが重要なポイントとなってきます。
①基本技術
まずは基本技術の徹底です。
キックやトラップ、ドリブルなどの基礎技術を徹底的に教えてあげること、また、1人でボールを触る時間を長くしてあげることで、ボールタッチの感覚を養うことができます。
基礎練習というのは、二人一組で向かい合って行うことが通常ですが、これを3人一組で右と左からボールを投げてもらって振り向いてまたトラップやキックをするなど、色々な練習メニューで基礎を徹底してあげることが楽しく何度も練習することになってきます。
②キックの精度
次に大切なのはキックの精度を高くするような技術練習をすることです。
少年サッカーの場合には、キック力はあまり問題視する必要はありません。
大人になるにつれて筋力が付き、キック力というものは身についてきますから、子供の事には、思った場所に蹴れるだけのコントロールを養うことが大切なのです。
イメージの中では、数十センチから数センチのイメージでコントロールできるようになれば、自分の思った場所にキックを蹴ることができるようになってきます。
これは、短いパスでも長いパスでも同じようなことが言えます。
サッカーには様々な技術が必要不可欠ですが、やはりキックの精度が高いというのことは、一番重要なポイントであります。
練習メニューとしては、二人一組で蹴る時には、相手のどちらの足や胸、頭を狙うなどきちんと狙いを持つことが大切です。
さらに細かなキックコントロールを身に付けるのであれば、コーンを置いたりして、そこに当てる練習をすると、細かく狙う意識がより強くなります。
③考えさせる練習
練習メニューを作って練習をさせるとなっても、子供たちが何も考えずにただシュートを打ったり、パスの練習をしているだけでは、何も意味をなしてきません。
どのような意図があって、この練習をしているのか、また、どのような状況を考えて練習するのかが大事であって、それを考えさせたり、イメージさせて新しいアイディアを出させるような方法も必要です。
例えば、練習メニューで2対1の練習をするとなると、オフェンス2人であれば、カウンターの状況を意味します。
そのように考えると必然的に時間をかけずにシュートまでいきたいと考えるべきなので、ゆっくりと横パスを回していてはいけないのです。
それがわかるのかどうかを見極めて、選手の考え方を引き出してあげることも大事な練習になってくるのです。
サッカーを好きなるメニュー
少年サッカーでは、基本的な技術を身につけることが子供たちにとっての将来のために役立つことと言えます。
しかし、そのために反復練習ばかりさせていては子供はサッカーそのものを嫌いになってしまいかねません。
ですから基本技術を身に付けさせるにも、楽しくやっていく練習メニューを考え、子供たちがサッカーを楽しめる環境を作ることが大切なことになります。